フレッシュファームちば ~はじめての田植え~

千葉銀行が、千葉の地域企業など15社と共同で出資して設立した農業法人「株式会社フレッシュファームちば」。千葉県における農業の担い手減少や、農業従事者の高齢化を背景とした耕作放棄地の増加が問題となるなか、地域農業の発展と競争力向上に向けた千葉銀行の新たな取り組みです。



フレッシュファームちばの従業員となった千葉銀行員が、近隣の農家の皆さまからのご指導を受けながら、初めてのお米作りに取り組んでいます。

今回は、種まきから田植えまでの様子をご紹介していきたいと思います。

1.種まき~育苗

1-1.種まき

田植え体験などでは、苗を植えるところから体験することがほとんどだと思いますが、実際のお米作りでは、その“苗”を育てるところから始まります。

1-1-1.消毒

まず、“種にするお米”である種籾(たねもみ)をしっかり消毒します。種から伝染するような病害を防ぐことが目的です。

1-1-2.種籾の浸種(しんしゅ)

次に、しっかり消毒した種籾に十分に水を吸わせます。これを浸種(しんしゅ)と言います。すべての種籾に十分に水を吸わせることで、種をまいたときに発芽しない確率を下げることができます。フレッシュファームちばでは12日間じっくりと浸種します。



こちらが発芽した種籾の様子です。よく見るお米から芽が出ています。

1-1-3.播種(はしゅ)

浸種が完了したら、種まきを行います。種まきのことを播種(はしゅ)と呼びます。育苗箱(いくびょうばこ)と呼ばれる長方形の箱に土を入れ平らにした後、種をまき、さらにその上に土を薄く被せていきます。自動種まき機では、この種まきの一連の作業を自動で行ってくれます。

1-2.育苗(いくびょう)

種まきが終わったら、次は苗を育てる育苗(いくびょう)という段階に進みます。播種が完了した育苗箱を写真のように、ビニールハウスに並べます。



ビニールハウス内の温度に気を付けながら、水や肥料を与えて大事に育てることで、青々とした苗に成長します。この苗を育てるまでがとても重要な工程で、「苗半作(なえはんさく)」という、苗を育てるまでで半分作り終わったようなものという意味の言葉があるほどです。

2.草刈り~代掻き(しろかき)

田植えをする前の田んぼは、雑草が生え水も入っていない状態です。この田んぼを、田植えができる状態になるまで整えていきます。

2-1.草刈り

まずは、草刈りです。雑草を放置しておくとカメムシなど、お米にとっての病害虫が寄ってきてしまうためです。



このような草刈り機などを使って、丁寧に草を刈っていきます。



しっかり草刈りすることで、ここまできれいになります。

2-2.荒代掻き(あらしろかき)

草刈りが完了したら、田んぼに水を張り荒代掻きを行います。荒代掻きとは、前年の稲刈りした後に残る根元の部分(稲株)や大きな土の塊を砕き、水分と綺麗に混ぜ合わせることです。写真のようなトラクターを用いて行います。

2-3.代掻き(しろかき)

次に、荒代掻きでデコボコになった田んぼをきれいにならす代掻きを行います。

※本代掻きという場合もあります。

トラクターのアタッチメントを代掻き専用に付け替え、きれいに代掻きを行っていきます。

3.田植え

育苗が終わり、代掻きが終わったら、いよいよ田植えです。
ビニールハウスから苗を取り出し、軽トラックに載せて田んぼに向かいます。

田植え機に苗を積み込み、植えていきます。田んぼの隅々まできれいに苗を植えるには技術が必要です。



なんとか無事に田植えが完了しました。

4.まとめ

フレッシュファームちば、初めての田植えを終えることができました。おいしいお米を収穫できるよう、秋に向けてしっかり管理を行っていく予定です。今後は、稲刈りの様子もご紹介したいと思います。