2023.11.22 更新
暮らし
千葉県の湾岸・東葛飾エリア(松戸市、流山市、船橋市、浦安市)で子育てしやすい環境と支援制度とは
子育て世帯からの人気が高まっている千葉県。県内には独自の子育て支援制度を設けている市町村が数多くあり、54の市町村のうち44市町村で待機児童ゼロ(令和5年4月)を達成するなど、年々待機児童数は減少傾向にあります。この記事では子育て世帯に人気のある市町村をピックアップし、具体的な支援制度と周辺環境を紹介します。
1. 松戸市
千葉県北西部に位置し、江戸川を挟んで東京都と隣接する松戸市は、2022年の「共働き子育てしやすい街ランキング(日経新聞社・日経xwoman)」で子育て支援全国版1位を獲得した、子育て支援において注目されている市町村のひとつです。
保育施設や預かり保育の充実
松戸市では待機児童の大部分を占める0歳から2歳児の受け入れを促進するため、保育施設の整備を積極的に進めています。例えば、共働き世帯が通勤時にスムーズに送迎できるよう市内全23駅の駅ナカ・駅近に小規模保育施設が設置されていたり、さまざまな勤務形態にあわせて朝7時から夜間24時まで保育を実施している施設もあります。 また、市内の幼稚園では通常の預かり時間の9時~14時に加え、早朝や夕方、夏休みなどの長期休暇にも預かり保育を行っている園が多く、さらに条件を満たせば助成を受けられることから、パパ、ママが共働きであっても幼稚園に通わせることもできます。 このように保育所(園)や幼稚園ごとに預かり時間が異なるほか、保育内容や教育カリキュラムなどにも違いがあるので、各家庭のライフスタイルや子育て方針にあった施設を選ぶことができそうですね。 さらに、どの施設に預けるか迷ったときは、市の「利用支援コンシェルジュ」に気軽に相談できる仕組みが用意されています。
安心の医療体制
松戸市は地域のかかりつけ病院から総合病院まで医療施設が数多くあり、医療体制が充実しています。 松戸市立総合医療センターには、夜間小児急病センターが設置されており、小児科の診療に長けた医師が、翌朝までの初期治療を毎日18時から23時まで行っています。 その他、お子さんの病気または、病気からの回復期中、通常の保育所(園)に預けるのが難しい場合に預かってもらえる病児・病後児保育施設も用意されています。
2. 流山市
千葉県の北西部に位置する流山市は、「母になるなら、流山市。」「父になるなら、流山市。」をキャッチコピーとし、早くから子育て支援に力をいれてきました。近年ではつくばエクスプレス沿線の流山おおたかの森駅や南流山駅周辺の大規模な開発により、県外からの移住者も増加するなど、人口増加率で見ても全国トップクラスの人気の市です。自然を身近に感じられる街づくりと、駅周辺の利便性の高さから子育て世帯に支持されています。
送迎保育ステーション
流山おおたかの森駅と南流山駅には「送迎保育ステーション」が設置されており、朝、出勤前などに送迎保育ステーションにお子さんを預けると、バスで各保育園に送り届けてもらえる仕組みとなっています。帰りも同様に、バスで各保育園から送迎保育ステーションに送迎してもらえるので、仕事帰りに駅ナカでスムーズにお子さんのお迎えができます。自宅近くの保育園に空きがなくても、この制度を活用することで自宅から離れた保育園にも通わせられる点は大きなメリットと言えるでしょう。
自然の多さと治安の良さ
流山市には運河水辺公園や流山市総合運動公園、おおたかの森(市野谷の森)など、自然を身近に感じられる公園や森が300カ所以上あります。家族でアウトドアやバードウォッチング、散策をして楽しんだり、季節の移り変わりを感じながら子育てができるのは魅力的ですね。 そして、子育て環境を考えるうえでどうしても気になるのは治安です。2022年に発生した人口1万人あたりの犯罪件数で見てみると、柏市52.3件、松戸市52.5件、野田市64.4件に対し、流山市は38.6件と、近隣の市と比べても流山市は治安がよいといえますね。
3. 船橋市
東京に近いエリアでありながら農業が盛んで自然豊かな船橋市。市内には9路線35駅もの鉄道網がある交通の便の良さから、共働き世帯に人気のエリアです。また、「ふなばしアンデルセン公園」や「ふなばし三番瀬海浜公園」などの大型公園から、子連れでの買い物に適した大型ショッピングモールもあり、休日のお出かけも市内で十分楽しめます。
出産前後の保健師等との面談制度
船橋市では母子健康手帳の交付時に、保健師等の専門職がすべての妊婦さんと直接面談する機会を設けています。妊娠・出産、育児に向けてアドバイスを受けたり、市独自で作成している「妊娠・出産支援プラン」を活用した専用のプランを作ってもらうことで、安心して出産・子育てに臨めるようなサポート体制となっています。保健師等の面談は、妊娠届出時、妊娠8カ月頃(希望者のみ)、出産後と設定されており、出産後のタイミングでは家庭訪問で赤ちゃんの体重測定や健康状態の確認、育児や産後の生活などの相談ができます。孤独感や不安感を感じやすい時期に、相談できる機会が用意されているのは心強いですよね。
子どもの遊び場が豊富
市内には子育て支援センター2カ所、児童ホーム21カ所、公民館26カ所と子育て支援の拠点が数多く設けられており、専門のスタッフに子育てに関する相談ができるほか、親子で集まれるイベントや季節行事などを定期的に開催しています。自宅から近い施設を利用することで、お子さんにとって近所の友達が作れるだけでなく、ママ友、パパ友を作る機会にもなりますね。 また、小学生のお子さん向けには、市内すべての市立小学校に放課後の居場所として「船っ子教室」と「放課後ルーム」が設置されています。どちらも放課後に遊んだり宿題をしたりして過ごす場所ですが、利用料金や利用時間等に違いがあるため、ご家庭のライフスタイルに応じて選ぶことで仕事と子育ての両立にうまく活用できるでしょう。
4. 浦安市
古くから漁師町として栄えてきた歴史を感じる街並みから、人気テーマパークを中心としたベイエリアでは南国リゾートの雰囲気を味わえる、そんな浦安市もまた子育て支援制度に定評があり、子育て世帯に人気の街です。
一時預かり制度の充実
浦安市では、さまざまなシーンでお子さんを一時的に預かってもらえる制度が用意されています。仕事の都合や体調不良などの理由だけでなく、リフレッシュや育児負担軽減などの目的でも、お子さんを一時的に保育園や認定こども園で預かってもらうことができます。さらに出産や入院、介護などの理由で一定期間(宿泊を伴う)預かってほしい場合や、仕事などで平日の夜間に預かってほしい場合に対する制度なども整っています。 また、保護者の方が出産や病気などの理由で家事、育児ができないときに、家事や育児、赤ちゃん(生後2カ月まで)のお世話をしてもらえる制度「エンゼルヘルパー」も用意されています。 ほかにも、「うらやすファミリー・サポート・センター」では、育児の援助を受けたい人(おねがい会員)と、育児の援助を行いたい人(まかせて会員)、両方を希望する人(どっちも会員)が利用登録しており、保育園や幼稚園、習い事への送迎や、帰宅後の預かりなどを依頼したり、引き受けたりしながら地域で支え合って子育てしています。
産後ケア制度
浦安市では出産後の疲れた身体を癒やし、体調を整えながらお母さんと赤ちゃんの生活リズムをつくれるように産後ケア事業を行っています。産後ケア制度には宿泊型と日帰り型があり、どちらも市内在住の方はもちろん市外にお住まいで浦安市に里帰りされる方も利用できます。 宿泊型では、原則7日の期間内で市内の医療機関にて母体のケアや赤ちゃんのケア、育児指導、授乳指導を受けることができます。日帰り型では、ホテルや助産院で同様のサービスを利用できます。
5. まとめ
以上、4つの市の子育て支援制度と周辺環境をご紹介しました。 マイホームの購入エリアを検討する際、勤務先への通勤経路や実家へのアクセスなどで路線や駅を決めることが多いと思いますが、このような支援制度や子育て環境も参考にしてみてはいかがでしょうか。 今回は湾岸・東葛飾エリアを取り上げましたが、今後県内の他のエリアの市町村についても紹介予定です。 「ちばの住まいコンシェルジュ」では、千葉県内のエリアごとの特徴や地域の情報をお伝えしながらマイホーム購入のお手伝いをいたします。お気軽にご予約ください。