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ちばぎん
住まいのこと
2023.12.4

一戸建て住宅の家相を鑑定師が解説~方位と間取り編~

一戸建て住宅の家相を鑑定師が解説~方位と間取り編~

一戸建てマイホームの新築時は、間取りや周辺環境、家族の状況など、さまざまな要素を踏まえて計画します。さらに「家相」を取り入れようとすると、家事動線や予算、土地の制約などとバッティングして迷うこともあるでしょう。そこで、100年以上の歴史を誇る「神宮館」で鑑定師としてご活躍中の松本 象湧先生に、一戸建て住宅で考慮しておきたい家相について伺いました。

神宮館鑑定師
松本 象湧(マツモトショウユウ) プロフィール
神宮館鑑定師・神宮館高島暦著者
九星気学をはじめ易経、姓名学、家相学、印相学、墓相学などを学ぶ。鑑定師として30年あまりにわたり、数々の著名人を含む年間1,000人以上の鑑定を行い、悩みを解決している。近年は国際易学連合会の栄誉理事の称号を持ち、易学を通して文化交流にも努めている。
主な著書は『運を引き寄せる わかりやすい家相と間取り』、『運を引き寄せる わかりやすい姓名判断と名前の付け方』(神宮館)などがある。
神宮館HP:https://jingukan.co.jp/

神宮館鑑定師の松本 象湧と申します。私は神宮館に所属する前は住宅メーカーに勤め、当時から家相を考慮して住まいづくりのアドバイスをしてきました。家相は迷信だという方もいますが、より快適な家づくりのために家相を取り入れている住宅メーカーは意外と多いのです。まずは家相の基本をお話ししてから、一戸建て新築時におさえておきたい玄関や水回りなどの方位と運気が上がるアドバイス、間取りづくりの注意点を解説していきます。

目次
  1. 1.運気が上がるマイホームのつくり方とは?
  2. 2.一戸建て住宅を建てる際は玄関の方位に注目
  3. 3.トイレ、キッチン、浴室など水回りの方位
  4. 4.間取りづくりの注意点
  5. 5.まとめ

1. 運気が上がるマイホームのつくり方とは?

家相はお家の吉凶を方位や間取りから判断するものです。古くから受け継がれる建築の知識と外来の思想が結びついて発展し、現代では防犯面や科学的な観点からの研究も進んでいます。オカルト的なものだと勘違いされることもありますが、あくまでも暮らしやすい住居をつくるための考え方であり、建築学や住居学の要素をもち合わせた学問として位置づけられています。そのため、実際に住宅メーカーや建築士も、家相を取り入れて住まいづくりをしているのです。

しかし、住まいづくりは家相の善し悪しだけですべてを決めるべきではありません。家相の本質は、家族が安全に、幸せに生活できることだからです。私の家相鑑定では、お施主様やご家族の希望を取り入れ、コミュニケーションのしやすさや防犯面も考慮しつつ、実現できる範囲で家相のアドバイスをしています。どんなに家相がいい家でも、家族が顔を合わせにくい間取りになったり、不便な生活動線になったりしては幸せな生活を実現できないからです。家相は暮らしやすい住まいをつくるための一要素なので、バランスよく取り入れることが大切です。広い視野をもって、上手に家相を取り入れた住まいづくりをしていきましょう。

2. 一戸建て住宅を建てる際は玄関の方位に注目

家相 玄関の吉相・凶相

家の顔である玄関は、家相における重要な場所です。日当たりがよくなるように東から南の方位に配置しましょう。もっともよいのは東南の方位にある玄関で「巽(たつみ)玄関」と呼ばれます。また、東南は社交性を司る方位のため、人間関係の運気も上げてくれると考えられているのです。

家相において、吉相の玄関には“福の神”がやってくるとされますが、現代の価値観でいうと福の神とは“人間”のことです。つまり、巽玄関の家にはよき友人や知人が有益な情報などをもって家に訪れ、福を運んでくれるわけです。客人を気持ちよくもてなすためには、玄関が明るく清潔に保たれていることも重要なポイント。きちんと掃除や換気をしつつ、窓をつくったり照明を工夫したりして、明るく気持ちいい玄関を目指しましょう。

また、不動産など大きな財を司る西北の玄関も、「乾門(いぬいもん)」と呼ばれ財運を上げるとされています。流動的なお金に関わる金運とは異なり、継続的な富につながるものなので、マイホームによい影響を与えてくれますよ。

ここだけは避けるべきという方位は「鬼門」と「裏鬼門」です。鬼門は東北、裏鬼門は西南を表し、どちらも“鬼の出入り口”となるため、玄関を配置してしまうと家に災いをもたらすと考えられています。さらに北の方位も日当たりが悪くて寒いイメージをもつ場所なので、避けるようにしましょう。

しかし、玄関が重要なポイントだといっても、方位に固執しすぎないようにすることも大切です。道路に面していない奥まった場所に「巽(たつみ)玄関」をつくった結果、不便なうえに近所にも不信感を与えてしまったケースがあります。周辺環境や暮らしやすさとのバランスも考慮して、玄関の方位を決めましょう。

3. トイレ、キッチン、浴室など水回りの方位

家相 水回りの吉相・凶相

玄関に次いで重要なのが水回りです。そのなかで優先順位をつけるとトイレ、キッチン、浴室の順になります。方位の吉凶は3か所ほぼ共通で、最もよいとされるのは東南です。しかし、東南は玄関にも適した方角であるため、すべての水回り設備を配置することは難しいでしょう。どれだけ家相がよくても、玄関の近くにキッチンや浴室などが隣接した間取りは暮らしにくいものです。また、日当たりがよい方位にはリビングを配置したいという家庭も多いので、日を取り入れなくても大丈夫な水回りは家の北側に配置される傾向にあります。東北は鬼門なので避けるべきですが、北から西にかけての方位であれば無難だといえるでしょう。

トイレの運気を上げるポイント

トイレが水回りのなかで最も重要な理由は、汚れや臭気が強い“不浄の場”であるからです。とくにトイレが東北の方位にあると、不浄を好む“鬼”が居座って家に悪い気を運んでくるので要注意。方位に気をつけるほか、臭気がたまりにくいように窓や換気扇をつくりましょう。水回りは“陰”の気を多くもつ場所なので、換気をして新鮮な空気とともに陽の気を取り込んでください。陰陽のバランスを整えることが運気アップにつながります。

また、家を建てたあとはこまめに掃除をして、清潔さを保つことも大切です。汚れがたまりがちになると悪い気が満ちて、吉相の間取りでも台無しになりかねません。運気が下がるだけでなく、臭気や汚れは家族の心身にストレスを与えて健康を害する危険性もあります。家族が健やかに暮らせるよう、掃除や換気はしっかりとおこないましょう。

キッチンの運気を上げるポイント

トイレに次いでキッチンも、生ゴミや油汚れなど不浄の要素が強い場所です。トイレと同じく、きれいな状態を保つことで家の運気が高まります。三角コーナーの生ゴミをこまめに処理する、食器をためこまずに洗うなど、日常での行動が大切です。家相では、不浄を好むコバエは気の巡りを悪くするともいわれているので、清潔にしておくよう心掛けましょう。また、キッチンを南に配置すると、日が当たりすぎて食材が傷みやすくなったり、生ゴミが臭ったりと不浄が加速するので避けるのが吉です。表鬼門や裏鬼門も、不浄を好む鬼が居座るので凶相となります。

浴室の運気を上げるポイント

浴室は人の汗や垢などを洗い流す場ですが、トイレやキッチンと比べて汚れが残りにくいため、家相では優先順位が低くなります。大吉となる方位はなく、比較的よいとされるのは東南、東の方位です。家相で“陰”の気とされる湿気がたまりやすい場所なので、換気はしっかりとおこない、カビの発生を防ぐようにしましょう。カビや湿気は悪い気を運んできますし、家族の健康被害にもつながるので要注意。換気の設備を整えるほか、湿気取り効果のある炭や、空気中の水分を吸収する観葉植物などを置くのもよいですよ。

また、ため湯は汚れたお湯を放置することになるので、家相では推奨されていません。節約や災害時の備えとしてためておく際には、臭気が出ていかないよう湯船にしっかりと蓋をしましょう。

4. 間取りづくりの注意点

間取りのなかでも階段は、つまずいたり足を踏み外したりして事故が起きる可能性があるため、家相では危険なイメージをもつ場所として位置づけられています。そのため大吉といえる方位はなく、凶相を避けるなら東、西、西南の方位が無難だといえるでしょう。階段は安全性を考慮することがもっとも重要となります。1階から2階まで一直線にせず、途中で踊り場があったり、下3段が回り階段になっていたりする構造がよいでしょう。手すりや滑り止めをつけると、より安全性は高まります。夜につまずくのを避けるため、人感センサーのライトもおすすめです。

また、もっとも凶相とされるのは、階段が“家の中心”となる位置にあること。せっかく家に入ってきたよい気が建物全体に巡らないとされているからです。さらに階段は下から上に気を通すことから“煙突”と同じように考えられているため、家相では階段が中央にある家は火災が起きやすいとされています。建築の観点でも、建物の中央に階段があると火が回りやすいので避けるべきだといえるでしょう。

鬼門・裏鬼門の「張り」と「欠け」に注意

家相 「張り」と「欠け」

建てる家の形は、長方形、台形、凹凸があるなど、間取りや土地の形状によって異なります。駐車場を確保するために長方形の家にできないこともあるでしょう。凸凹のある家を建てる際に気をつけていただきたいのが、「張り」と「欠け」です。

家相では、建物から出ている部分が3分の1以下だと張り、3分の1を超えると欠けといいます。たとえば名誉・出世の方位である南に書斎をつくる際、欠けた間取りにすると仕事運が下がり、張っていれば仕事運がアップします。しかし、凶相である鬼門・裏鬼門は張っても欠けても災いが大きくなるので、間取りをつくる際は注意しましょう。

インナーガレージは「大欠け」

家相における欠けや張りは、“建物の1階”のみで判断します。インナーガレージは建物の外として扱われるため、つくると大きく欠けた間取りになりやすいでしょう。家相ではそのような間取りを「大欠け」と呼び、凶相として扱っています。家の中心にインナーガレージがあるのも、よい気がすべて抜けてしまうので避けるのが無難です。

また、インナーガレージをつくると、住居スペースに排気ガスが入り込む危険性があるため、安全面からもあまりおすすめできません。どうしてもという場合は換気扇を設置してください。もしくはインナーガレージと屋内を直接つなげる室内ドアをつくらず、いったん外に出て玄関から家に入るような間取りにしましょう。

5. まとめ

家相は古くから日本独自に発展してきた学問で、日本で暮らす生活の知恵が詰まったものともいえます。家族が健康で過ごせるマイホームづくりの要素として、無理のない範囲で家相を取り入れてみてください。新築時に家相を取り入れるなら、まず玄関や水回りの方位を意識することが大切です。次に階段の位置や鬼門・裏鬼門など家相的に注意が必要なところに配慮して間取りを考えていきましょう。運気を上げるためには、掃除や換気をして明るくて気持ちのいい状態を保つことも重要です。家相を上手に取り入れて暮らしやすいマイホームをつくってくださいね。

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