住宅ローンの借り換えの5つのメリットと2つのデメリット

「住宅ローンの借り換え」って気になってはいるけど、銀行に相談に行くのが面倒でそのままにしていませんか?ここでは住宅ローンの借り換えのメリットとデメリットについて解説いたします。意外と知られていない返済額が安くなる以外のメリットや、借り換えすべきかどうかの判断基準もご紹介しますので、是非ご確認ください。

1.住宅ローンの借り換えの5つのメリット

1-1.住宅ローンの返済額を減らすことができる

借り換えによって得られる一番大きなメリットは、住宅ローンの返済額を減らすことができるということです。

住宅ローンの残高や残りの返済期間にもよりますが、今よりも低い金利の住宅ローンに借り換えることができれば、グッと住宅ローンの返済額を減らせる可能性があります。

月々の返済額を減らす代わりに、返済期間を短縮したりボーナス返済を無くしたりなど、返済条件を変更することもできます。(一般的に返済期間を延長することはできません。)

※借り換え後の住宅ローンの借入期間が10年未満となった場合、その年以降は住宅借入金等特別控除(住宅取得控除)の適用を受けられなくなります。

※千葉銀行で2018年3月お借り入れ時の最大割引後変動金利0.725%を用いた計算上のシミュレーションです。実際とは異なる可能性があります。

1-2.長期固定金利に切り替えることができる

2つめのメリットは、10年固定や20年固定といった長期間の固定金利に切り替えることもできるということです。

歴史的な低金利の今、長期固定金利でも1%台の金利で借り換えできるケースも出てきています。今、変動金利で住宅ローンを借りていて将来の金利上昇が不安という方は、長期固定金利での借り換えを検討してみるといいでしょう。

1-3.団体信用生命保険の補償を充実させることができる

3つめのメリットは、団体信用生命保険(いわゆる団信)の補償を充実させることができるということです。

通常の団信(だんしん)は、住宅ローンの返済期間中に死亡もしくは所定の高度障害状態となった場合に、住宅ローンの残高が0円になるという保険ですが、最近登場した団信には「がんと診断確定された場合」や「10種類の生活習慣病で180日以上継続して入院となった場合」など、死亡もしくは所定の高度障害状態となった場合以外でも、住宅ローンの残高が0円になるものもあります。(※銀行や団信の種類によって住宅ローンの金利が0.1~0.3%上乗せになる場合もあります。)

通常なら住宅ローンの団信を返済の途中で変更することはできませんが、借り換えのタイミングであれば、補償が充実している最新の団信に切り替えられる場合があるのです。

1-4.リフォームローンを一緒に借りることができる

もしあなたが自宅のリフォームを検討中なら、住宅ローンの借り換えのメリットはさらに大きくなります。リフォームローンだけを単独で利用すると金利は2%以上となる場合が多いですが、借り換えに合わせてリフォーム資金も一本化して住宅ローンとして借り入れることができれば、住宅ローンならではの低金利かつ長期間でリフォーム資金を借り入れすることができるのです。

1-5.利便性が向上する場合も

給与振込口座と住宅ローン返済口座が別々の銀行にある場合や、土地・建物・太陽光発電設備それぞれで住宅ローンを組んでいて複数の借り入れに分かれている場合、借り換えで住宅ローンを給与振込のある銀行に一本化することで、毎月の資金移動や管理が不要になり利便性が向上するというメリットもあります。

2.借り換えのデメリット

ここまで借り換えによるメリットをご説明してきましたが、借り換えにはデメリットもあります。

2-1.手数料などの諸費用がかかる

借り換えを行うには一般的に以下のような費用が必要になります。

分類 項目 金額の目安
現在の住宅ローンを完済する手続き 全額繰上返済手数料 数千円~3万円程度
抵当権抹消費用 2万円程度
住宅ローン新規手続き 保証料 数十万円
事務手数料 数万円
抵当権設定費用 数万円
印紙税 数万円

諸費用の具体的な金額は、銀行や住宅ローンの借入金額や期間、金利などによって異なりますが、30万円から80万円の範囲となることが多いです。これらの費用は借り換え後の住宅ローンに含めることで、持ち出し無しで借り換えすることもできますが、返済額の軽減メリットから諸費用を差し引いてもメリットが出るのか慎重に検討することが必要です。

2-2.様々な手続きが必要

2-2-1.審査書類の準備や契約手続きなどが必要

借り換えの場合でも住宅ローンを新規に組む時と同じように審査が必要になります。審査のために住民票や所得証明書を取りに役所に行ったり、自宅を購入したときの物件資料を探し出したりして、書類を準備しなければなりません。審査が承認となった後にも、契約手続きのためにまとまった時間の確保も必要になります。

2-2-2.給与振り込み口座や引き落とし口座の変更が必要

借り換え後は新しい銀行の口座から住宅ローンの返済が引き落とされるので、勤務先に連絡して給与振込の口座を変更したり、それに合わせて公共料金やクレジットカードの引き落とし口座を変更したりといった手間も発生します。勤務先の都合で給振口座を変更できない場合は、毎月給与が振り込まれるたびにお金を移動しなければならないのもデメリットになります。

3.借り換えするべきかの判断基準

3-1.Yes/Noチャートで判断してみましょう

3-2.タイプ別対応方針

タイプ 対応方針
A 現在借りている銀行から送られてきている最新の返済予定表を持って、借り換えをしたい銀行の窓口に相談に行きましょう。金利の提案や借り換えにかかる具体的な費用を見積もってくれるので、金額的メリットがいくらなのか正確に把握して申込に進みましょう。
B 金利の動向や各銀行が行っているキャンペーンはいつどうなるか分かりません。今、借り換えにメリットを感じているのなら、是非早い段階で動き出してください。休日に相談できる銀行も増えています。
C 今、借りている住宅ローンは好条件のようです。今のままで様子を見ましょう。

4.まとめ

住宅ローンの借り換えによるメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット
  • 返済額を軽減することができる(期間短縮やボーナス返済なしへの変更も)
  • 長期固定金利に切り替えることができる
  • 補償が充実した団信に切り替えることができる
  • リフォーム資金も一緒に借りられる場合がある
  • 利便性を向上できる(複数借り入れの一本化、給振のある銀行への借り換え)
デメリット
  • 数十万円の諸費用がかかる(借り入れに含めることで持ち出しは不要)
  • 審査や契約、給振や引き落とし口座の変更など手間がかかる

どのメリットをどれくらい重視するかは人それぞれの考えによりますが、是非金額的なメリットだけに囚われず、金額以外のメリットも考慮したうえで、借り換えをするかどうか判断してみてください。

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