人材育成に関する取組み
- 人材ポートフォリオ
- 採用
- 人材育成
- 適材適所の人材配置
人材ポートフォリオ
経営戦略の実現に向け、総人員数を維持するなか、業務の効率化や営業体制の見直し等による事務量の減少にあわせ、デジタルやソリューション領域等の、社会的価値の提供に資する人材の比率を高めていきます。
中計最終年度の2025年度末に向けたあるべき人材ポートフォリオを設定し、人材の「採用・育成・再配置」の施策を進めることで、人員の質と数双方のギャップを埋めていきます。
採用
新卒採用
当行グループの新卒採用活動においては、能力やポテンシャルの高い人材の採用はもちろんですが、当行グループのパーパス・ビジョンに共感し、共に走り続けてくれる人材の採用にも注力しています。
説明会やインターシップの中で当行グループの業務を疑似体験する機会や、実際に働いている職員との対話の機会を多く設けることで、応募者の希望する内容と当行の業務とのギャップをなくしていくことを心がけています。
【新卒採用実績】
2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
---|---|---|---|
男性 | 109 | 94 | 106 |
女性 | 91 | 80 | 83 |
合計 | 200 | 174 | 189 |
また、2024年度以降の新卒採用については、千葉銀行がグループ会社を含めた一体採用を行うことで、より多様なキャリアパスを実現し、グループ内での人材交流の活性化に努めています。多様な個性や専門性をもった組織としていく目的のもと、採用コースについても「オープン」「デジタル」「マーケット」「エンジニア」の4コースでの募集をおこなうなど、将来の専門領域毎の中核を担うポテンシャルの高い人材の採用を進めています。
キャリア採用
当行グループは、外部環境の変化を踏まえたお客さまの価値観や行動の変化に対応していくため、既存事業の改善と新たな事業領域への挑戦を絶え間なく行っています。既成概念に捉われない先進的な取組みを迅速に進めていくには、グループ内の人材育成だけではなく、他の業界や企業から高い専門性を有した即戦力となる人材の確保が重要であると考え、キャリア採用(経験者採用)についても、大幅に拡充しております。
キャリア
採用比率
キャリア採用者数が、新卒含む合計採用数に占める割合
キャリア採用実績及び計画
2021年度 | 2022年度 | |
---|---|---|
DX | 8 | 7 |
キャッシュレス | 2 | 4 |
ソリューション (法人・個人) |
1 | 9 |
マーケット | 1 | 4 |
その他専門領域 | 0 | 2 |
営業 | 3 | 4 |
合計 | 15 | 30 |
人材育成
人材育成は当行グループの人材戦略において最も重要な要素の一つです。人材育成の目的、従業員の能力やパフォーマンスを向上し、経営戦略を実現していくことを目的にしています。
キャリアステップ支援
職員自らが目指したいキャリアを実現することは、お客さまへの価値提供につながることはもちろん、職員自身の働きがいやエンゲージメント向上にもつながると考えており、一人ひとりが目指すキャリアの実現を強力に後押しする「キャリアステップ支援」の取組みを拡充しています。
職員に中期経営計画終了時点の2026年3月末に自身が目指す姿(なりたい姿)をイメージしてもらい、その一人ひとりのキャリアデザインにあわせて、「学習・挑戦・実践」が出来る機会を提供しています。職場ごとに「1on1talk」を定期的に実施しており、現在の課題や今後のキャリアの希望等について所属長や上司に相談し、助言を受けています。
キャリア実現に必要となる基本的な業務知識やスキルを習得する取組みとして、国内の地方銀行では初となるコーナーストーン社のラーニングマネジメントシステムを導入し、「ちばぎんアカデミー」を開校しました。4,000本を超える動画コンテンツを用意し、従業員がいつでも・どこでも学習が出来る環境を整備するとともに、一人ひとりの担当業務やレベルに合わせた学習コンテンツをレコメンドする機能を提供しています。
専門・DX・経営人材の育成
当行グループが持続的に成長し、社会的価値を提供していくには、さまざまな領域で活躍する人材の育成が重要です。今中計では、特に「専門人材、DX人材、経営人材」の3軸を強化します。一定期間担当している業務から離れ、専門スキルの取得や外部派遣により実務経験を積む「育成人材枠」を設定しており、計画的な専門人材の育成を進めていきます。
専門人材の育成
お客さまへの価値提供ができる人材を増やすため、「法人営業」「個人営業」「本部ソリューション・企画等」の3領域での育成を進めています。
行内外に派遣し、専門スキルを習得する「トレーニー」を公募形式で実施しており、2022年度は延べ89名の応募があり、39名が合格しています。
法人・個人営業については、業務実績を基にした「プロフェッショナル認定制度」を創設し、最大4段階の認定(星1つ~星4つ)を実施しています。
また、高難度資格(証券アナリスト等)については合格者に対して最大20万円の自己啓発奨励金を支給しているなど、自己啓発の支援も進めています。
相続関連業務
プロフェッショナル認定人数
585名
※2017年度制度開始
法人向けソリューション
プロフェッショナル認定人数
83名
※2022年度制度開始
- 認定要件を満たした星1つ以上の認定人数
- 資産運用・住宅ローンの同制度については2023年度より運用開始
専門資格合格人数
証券アナリスト | 75名 |
---|---|
中小企業診断士 | 83名 |
FP1級 | 250名 |
宅地建物取引士 | 421名 |
社会保険労務士 | 15名 |
公認会計士 | 1名 |
税理士 | 2名 |
不動産鑑定士 | 2名 |
- 上記人数は試験合格者をカウントしたもの
DX人材育成
デジタル技術が進展していくなか、企業が競争力を維持し成長していくためには、DXは重要な経営課題です。当行は、アプリ開発を含めたDX推進を担う人材を計画的に育成していくため、2021年10月に「DX認定制度」を導入しました。DX人材を「DX専門人材」「DXコア人材」「DXベース人材」の3つのレベルに分けて、それぞれ認定要件を設定し、採用・育成に努めています。
DXに関する一定のリテラシーを持つベース人材は当初目標の1,000名を半年で達成するなど、早いスピードで育成が進んでおり、今後の推進体制を強固なものにするため、今中計において育成人数の目標を上方修正しました。直接はDX施策に携わらない営業店においても、DX関連知識が必要とされるICTコンサルティングの成約件数を評価項目にするなど、DXコア人材を認定する制度を変更しています。
DX戦略を更に加速させるため、全行的なDX人材の育成を展開していきます。
経営人材育成
2023年度より、成長戦略を牽引する次世代の経営人材育成の観点から、経営人材育成プログラムを実施しています。
年代や職位等に基づき、階層ごとに、経営人材に求められる意思決定力や財務理論、組織運営フレームワーク等を学ぶプログラムを実施することで、次世代の経営人材のプール拡充をおこなっています。
また、マネジメント強化の観点から、2022年度から新任支店長に対し半年間のコーチングプログラムを実施しており、これまで延べ42名が参加し、部下の成長や挑戦を支援し、エンゲージメントを高めるためのスキルを強化しています。
その他人材育成施策
専門人材育成の他にも、階層別研修や新任業務キャップ研修に加え、全従業員を対象とした不祥事防止研修を毎年実施しており、行員のマインド変革や業務スキルの深化につながる研修を実施しています。
研修名 | 2022年度受講者数 |
---|---|
不祥事防止研修 | 7,317名 |
新任マネージャー・リーダー・係長研修 | 366名 |
新任支店長、事務統括者、業務キャップ研修 | 149名 |
適材適所の人材配置
本人のキャリア希望や能力、適性等を踏まえ、組織運営に必要な人員について適材適所の配置に努めています。
当行では、本人自らが新たなキャリアに挑戦する機会として、職務公募制度や行内外派遣トレーニーを実施しているほか、年に1回人材育成部担当者との人事面談を全員に実施しており、今後のキャリア希望などをヒアリングし、キャリア実現に向けた助言等をおこなっています。
職務公募
支店長公募や営業店・本部・グループ会社の専門部署への公募など、グループ一体で幅広い業務領域について、公募での配置を実施しています。
同制度は年4回実施しており、2022年度は83名の応募があり、25名が合格しています(応募者は前年度比120%に増加)
能力や素養を重視した登用
年齢や入行年数ではなく、能力や素養を重視した登用を進めています。所属長などの職位者の登用基準を拡大し、抜擢登用を進めているほか、飛び級での昇格も実施しています。
2022年4月には男性としては歴代最年少の35歳の営業店支店長が誕生し、2023年4月には歴代最年少である39歳でのグループ会社の代表取締役が誕生しております。
年齢を問わず職位登用をおこなっており、若手~ベテランに至るまで、適材適所の配置や抜擢登用をおこなうことで、より生産性の高い組織実現を目指しています。
人材の評価
業績の評価については、期初に目標・課題を設定し、期末における達成度を振り返るなかで、評価をおこなっています。
通年の総合評価については実績評価に加え、各職階や業務分野ごとに求められる行動評価を加味し、多面的な評価をおこなっています。評価実施後には所属長からのフィードバックを実施し、今後の成長や発展につなげるためのアドバイスをおこなっています。
また、2022年度より、自己認識と部下や同僚等の周囲からの回答によるギャップを見える化することにより、自身の強みや課題などの新たな気づきを得ることを目的とした360度評価(みんレポ360)を実施しています。
グループ一体での人材交流
多様なキャリアステップ支援や、グループ一体での人材交流を実施する観点から、「領域の異なる業務間の異動」について積極的に実施しており、2022年度は400名超の職員に対して、異なる業務への配置転換をおこなっています。