従業員のエンゲージメント向上・職場環境整備
当行にとって、従業員のエンゲージメントとは『職員と会社の深いつながり』を指し、職員が業務、人間関係、組織、社会等の千葉銀行グループ内外の環境に満足・共感し、グループが目指す姿や方向性の達成に向けて自発的に貢献しようという意欲を持っている状態、と定義しており、一人ひとりがエンゲージメントを高く持ち働くことができる職場環境づくりに取り組んでいます。
従業員エンゲージメントの測定
従業員意識と組織課題を測定する取組みとして、1991年より従業員意識調査(モラール・サーベイ)を実施してきましたが、2023年度からは、従業員のエンゲージメントの状況をより正確に把握し、人材戦略や施策の改善につなげるため、外部コンサルタントのアドバイスのもと、独自に設問等を設計した「エンゲージメントサーベイ」を年2回実施し、2025年度までに目指す水準(KPI)を設定しています。
エンゲージメント向上に向けた取組み
従業員の思いを実現することが従業員のエンゲージメント向上につながると考え、従業員が会社に期待する要素を「人材育成」「ダイバーシティ&インクルージョン」「職場環境整備」「健康経営」「ファイナンシャルウェルネス」の5項目に整理し、各種施策に取り組んでいます。
ダイバーシティ&インクルージョンの推進
多様な人と人が連携し、お互いの持ち味を活かすことで環境の変化に柔軟かつスピーディに対応できる組織を創るため、ダイバーシティ&インクルージョンの推進を持続的成長のための経営戦略と位置付け、積極的に取り組んでいます。
※取り組みの詳細はこちらをご覧ください
男女間の賃金差異の状況、女性の管理職登用について
「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」に基づき算出した、男女の賃金差異は以下の通りとなっています。
当行では、平均給与が相対的に低いパートタイマーの女性人数が多いため、正規雇用従業員のみの賃金格差より、全従業員における賃金差異が拡大しております。
男性人数 | 女性人数 | 賃金差異 | |
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正規雇用従業員 | 2,099 | 1,574 | 68.3% |
パート・有期雇用従業員 | 175 | 1,285 | 76.6% |
全従業員 | 2,274 | 2,858 | 53.3% |
- 賃金差異は男性の平均年収を100%とした場合の、女性の平均年収の割合を示しております。
- 正規雇用従業員には行員のほか、無期・フルタイムの嘱託社員を含みます
- 短時間勤務者等の正規労働者と比して所定労働時間が少ない従業員については、該当者の労働時間に対して、当行の標準的な所定労働時間を除した人員数に換算して、計算しています。また、他社への出向者および海外赴任者は対象外としています。
男女の賃金差異の主な要因はリーダー職以上の階層の従業員の人数構成において、男性比率が高いことによるものであります。当該差異の解消に向け、女性リーダー職以上の比率を2026年7月までに30%以上とすることを目標としており、女性の活躍推進・登用拡大に向けた取組みをおこなっています。
【正規雇用労働者のコース別、職位・職階別の男女の賃金差異】
コース別 | 職位・職階別 | |||
---|---|---|---|---|
総合職 | エリア総合職 | 管理監督者のみ | リーダー職以上の非管理監督者 | スタッフ職 |
73.2% | 94.6% | 88.2% | 81.3% | 94.7% |
【男女の賃金差異および女性管理職比率の推移】
2013年度 | 2016年度 | 2019年度 | 2022年度 | 2023年度 | |
---|---|---|---|---|---|
男女の賃金差異 (正規雇用従業員) |
60.4% | 60.5% | 61.7% | 67.0% | 68.3% |
女性管理職比率 | 12.5% | 17.5% | 22.5% | 27.2% | 28.4% |
職場環境整備(柔軟な働き方の実現と長時間労働の是正)
働きがいを感じられる職場環境を創出し、多様な人材の活躍を進めるため、働き方改革に積極的に取組んでいます。テレワークやフレックスタイム制、時差出勤制度等の導入、ITの活用や業務プロセスの見直しによる業務改革を通じ、柔軟な働き方と長時間労働の是正による生産性向上に取組んでいます。2023年度の有給休暇取得率は83%です。
- 労働基準法上の法定時間外および法定休日労働時間の合計を1か月あたり平均で算出したもの(管理監督者・裁量労働対象者等は集計対象外)
ハラスメント防止・相談しやすい風通しのよい職場づくり
当行グループでは全役職員の人権を尊重し、全役職員が働きやすい職場環境の整備のため、「ちばぎんグループ人権方針」や就業規則で、性的指向や性自認等に基づくハラスメントや差別を容認しないことを明記しています。
グループ内外に相談窓口を設置しており、相談しやすい体制を整備していることに加え、e-Learningや集合研修等を通じLGBTなどの性的少数者に対する基本的な理解浸透に取り組んでいます。寄せられた通報や相談に対しては、プライバシー保護や相談者への不利益防止などに配慮して事実調査を行うことを徹底し、グループ内外の相談窓口の周知を通して、相談しやすく風通しのよい職場環境の構築を進めています。
ありがとうのリレー
エンゲージメント向上施策の一環として、「お客さまや周囲からの感謝」をテーマに、実際にお客さまからいただいた感謝の声をもとにしたリレー動画「ありがとうのリレー」を制作しました。本取組みを通して、自らの仕事の意義ややりがいを再認識してもらう取組みを進めています。
健康経営の取組み
千葉銀行は、従業員が心身ともに健康で働きがいのある会社づくりを進めることが、お客さまへの良質なサービス提供につながるという考えのもと、従業員の健康保持・増進に積極的に取組んでいます。
健康経営宣言
健康経営に対する考え方や取組姿勢を明文化するため「健康経営宣言」を制定しています。
千葉銀行は、従業員の心身の健康保持・増進や感染症予防に向けた取組みを進め、
多様な人材が働きがいを持って活躍できる会社づくりに努めることで、
お客さまや地域社会のパートナーとして地域経済の持続的な発展に貢献します
取締役頭取 米本 努
千葉銀行における健康経営の概念図
千葉銀行における健康経営戦略マップおよび健康指標 [PDF:524KB]
推進体制
人事担当役員を推進責任者として、人事部門や健康保険組合などが主体となり、従業員の健康保持・増進施策を推進しています。
主な取組み
項目 | 施策内容 | |
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からだの健康 | 運動促進 |
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人間ドック がん検診 |
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受動喫煙対策 |
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相談体制 |
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こころの健康 | ストレスチェック |
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ヘルスリテラシー | 健康教育 |
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スポーツフェアの様子
新入行員への健康教育の様子
健康指標の進捗状況・目標数値
項目 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 目標 | |
---|---|---|---|---|---|
精密検査受診率 | 67.68%※2 | 97.00% | 98.20% | 100% | |
BMI値25以上率※1 | 19.00% | 18.80% | 17.80% | 18%以下 | |
ストレスチェック受検率 | 95.77% | 95.00% | 97.20% | 97%以上 |
項目 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 目標 | |
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精密検査受診率 | 67.68%※2 | 97.00% | 98.20% | 100% | |
BMI値25以上率※1 | 19.00% | 18.80% | 17.80% | 18%以下 | |
ストレスチェック受検率 | 95.77% | 95.00% | 97.20% | 97%以上 |
左右スクロールで表全体を閲覧できます。
- BMI値が25以上であると肥満とされています
- 新型コロナウイルス感染症の影響により受診率低下
ファイナンシャルウェルネス(従業員の経済的な豊かさ)
心身の健康に加えて、従業員の経済的な豊かさを支援すること(ファイナンシャルウェルネス)も重要であると考え、取組みを進めています。
企業型確定拠出年金制度や従業員持株制度のほか、㈱オンアドと法人サービス契約を締結し、従業員向けのセミナー・情報資料の提供や、同社が提供している有料の資産運用相談サービスを福利厚生として従業員に提供することで、ファイナンシャルウェルネスの取組みを強化しています。
従業員持株会 加入率
オンアドとの法人サービス契約
従業員の処遇改善
人的資本投資を強化し、従業員エンゲージメントを向上させることを目的に、賃上げを実施しており、2024年度はベースアップに定期昇給等を含め2年連続となる5%超の賃上げを実施しました。
福利厚生の充実
従業員が仕事と私生活両方で充実した日々を過ごせるよう、休暇制度、寮・社宅制度等の福利厚生を整備しています。
休暇制度 |
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寮・社宅制度 | 県内外に寮・社宅を保有しているほか、銀行が借上げをしたアパート・マンションを寮や社宅として提供しており、多くの従業員が使用している |
事業内保育所 | 育休者の職場復帰やキャリア形成支援の観点からグループ従業員が利用できる保育所を設置 |
育児関連費用補助 | ベビーシッター・延長保育・病児保育等について一定額の費用を補助 |
その他費用補助 | 保養所、スポーツ・レジャー施設、宿泊施設に対する社員割引制度 |