2025.11.21 更新
ちばぎん
機械学習の第一人者が語る、「信頼できるAI」との共存戦略
生成AIの急速な進化により、AI技術は今や社会のあらゆる場面に浸透しつつあります。一方で、その利便性の裏側には、プライバシーや倫理といった新たな課題も浮かび上がってきました。こうしたAIの根幹を支える「機械学習」の理論を、最前線で切り拓いてきたのが東京大学の杉山 将教授です。限られた情報からでも高精度な学習を可能にする「弱教師付き学習」の研究で、2022年に文部科学省の科学技術賞を受賞。現在は、ちばぎんグループのエッジテクノロジー株式会社の技術顧問としても活躍されています。今回は、そんな杉山先生に、研究者としての歩みから生成AIと共存する社会の展望まで、じっくりお話を伺いました。
杉山 将(すぎやま・まさし)
東京大学大学院 新領域創成科学研究科 教授、理化学研究所 革新知能統合研究センター センター長
限られた情報からでも高精度な学習を可能にする「弱教師付き学習」の理論的基盤を築き、2022年に文部科学大臣表彰「科学技術賞」を受賞。著書に『教養としての機械学習』(東京大学出版会)等がある。2025年より、ちばぎんグループのエッジテクノロジー株式会社 技術顧問に就任。研究者としての活動に加え、産官学の枠を超えてAIの社会実装と人材育成にも力を注いでいる。
千葉との縁と、機械学習との出会い
―いきなりですが、先生は千葉にご縁があるそうですね。
*ファミリーベーシック(FAMILY BASIC)はファミリーコンピュータ用のプログラミング環境
―AIに関心を持たれたきっかけは何だったのでしょう。
*ニューラルネットワーク…人間の脳の仕組みを模倣して作られた情報処理モデル
―「人生をかけるだけの価値」というのは?
弱教師付き学習とは何か
―あらためて、先生の専門について教えてください。
―「信頼」といえば、2022年に科学技術賞を受賞された際の研究テーマがまさに「信頼できる人工知能構築に資する弱教師付き機械学習の研究」でした。こちらについてもご紹介いただけますか。
AIの代表的な学習方法の一つである「教師付き学習」のイメージ
―どのような場面で役立つことが期待されているのでしょうか。
―限られた情報から精度の高い予測が行えるということは、プライバシーを守りながら学習させる場面にも応用できそうですね。
性能から信頼へ。社会がAIに求めるもの
―そうした研究が、なぜ今の時代に高く評価されたのか。先生のお考えをお聞かせください。
―先生の著書『教養としての機械学習』は、機械学習の入門書として広く読まれていますが、そうした警戒心を解くことも意識して執筆されたのでしょうか。
杉山 将氏による機械学習の入門書『教養としての機械学習』(東京大学出版会)。AIのベースの一つである機械学習とは、コンピュータに大量のデータや経験を与えることによって、事象のパターン・ルールを発見し、予測などまでをも実現する技術である。機械学習の基礎から筆者らの最先端の研究までを初めての人にもわかりやすく解説する一冊。〜出版元の紹介文より〜
―社会とAIの関わり方について、他に何か注目されていることはありますか。
―そうした状況を改善するにはどのような策が考えられますか?
AIの3つの代表的な学習方法
生成AI時代の共存戦略
―ただ、最近の生成AIを見ていると、私たち人間側もさらなるアップデートが必要な気がしています。
―先生は、AI自体の進化についてはどう見ていらっしゃいますか?
*ファインチューニング…機械学習におけるファインチューニングとは、事前にトレーニングされたモデルを特定のタスクやユースケースに合わせて再トレーニングし、性能を調整する手法
―先生が現在、最も関心を寄せていることについても教えてください。
―より良い共存のイメージは持たれていますか?
―先日、政府により策定中のAI基本計画の骨子案が話題になっていましたが、これについて先生のお考えをお聞かせください。
金融と地域におけるAI活用の可能性
―金融分野におけるAIの可能性については、どのようにお考えですか。
右からエッジテクノロジー株式会社 島田代表取締役社長、杉山技術顧問、坂西取締役
―今年、エッジテクノロジー社の技術顧問にも就任されました。どのような思いで取り組まれているのでしょうか。
―最後に、AIそのものの魅力についてお聞かせください。
※内容は、取材当時のものです。現在の情報と異なる場合があります。