ちばぎん
2026.4.2 公開
2026.4.2 更新
千葉銀行のアライアンス戦略。“地域とともに未来へはばたく” TSUBASAアライアンス「基幹系システムの共同化」の取組み
TSUBASAアライアンスは、2015年10月に千葉銀行、第四銀行(現在の第四北越銀行)、中国銀行の3行により、経営統合に拠らない地銀広域連携の枠組みとして発足しました。 フィンテックや事務・システムの共同化にとどまらず、相続関連業務、シンジケート・ローンの組成、国際業務、グループ会社の活用など、スケールメリットを活かしたトップラインの向上やコスト削減に向けた取組みを続け、各行の独立性を維持しながら、年々規模を拡大しており、現在は国内最大規模である全10行にまで、アライアンスの繋がりは広がっています。 今回はTSUBASAアライアンスから「基幹系システムの共同化」の取組みについて、当時共同化に携わった千葉銀行 常務執行役員グループCIOの田中氏、第四北越銀行 システム部長の中島氏、中国銀行 システム部長の森下氏のお三方にお話を伺いました。
他にはないTSUBASA基幹系システム共同化の一体感
―共同化の経緯について教えてください。
田中:
基幹系システム共同化のきっかけは、2006年に日本IBMがユーザー行を集めて企画した「次世代金融システムの研究会」になります。その後、基幹系システムを共同化しようという銀行が集まって「TSUBASAプロジェクト」という形で研究し始めたのが初めになります。千葉銀行・当時の第四銀行・中国銀行の3行のサービスインは2016~17年にかけて行われたんですが、当行が最初にサービスインする直前にTSUBASAアライアンスが発足しました。その後23年に北洋銀行、24年に東邦銀行も無事サービスインしまして、3行が無事5行に拡大しました。
森下:
この一大プロジェクトでは、まず千葉銀行さんに先行いただきました。その後当行のプロジェクトが難航しまして、そんな中で先行していた千葉銀行さんと第四銀行さんには大変助けていただきました。システム部の方には岡山にも、数日と言わず月単位で来ていただきました。
田中:
たしか8か月くらいですかね。
森下:
そうです。8か月も来ていただいて。もうその2行さんには大変感謝しかないというような思い出があります。
中島:
やっぱり「三行で共同化を成し遂げるんだ」っていう一つの目標に向かって、みんなあの時は仕事をやっていたので、一体感が非常に醸成されて上手くいったのかなというふうに思いますね。
田中:
「どこにもないような新しい共同化をやる」という話だったので、みんな手探りでしたが、そういう意味では、本音ベースで色々話し合って、良いものを作ろうっていう意識でできたのかなと思います。
森下:
TSUBASA基幹系システムは、各行がやりたいことをできるような仕組みになっていて、それと同時に効率化も進めていくというスキームになっています。ただ、一体感がないと実現しない難しい仕組みでもあるので、そういった意味では他のシステム共同化の付き合い方とは違って、深い付き合いがこの10年ずっとできていたのかなと思います。
基幹系システムの共同化を通じて
―基幹系システム共同化の効果にはどのようなものがありますか?
田中:
共同化を取り組み始めた時は、① 開発スピードの向上、② コスト削減、③ IT人材の育成という大きな3つの目標があって、プロジェクトを進めていく中でそれは十分達成できたかなと感じています。さらに共同化の前後で大きく変わったのは、元々は各行単独でやっていましたから、いろいろな銀行さんの知恵を拝借して、それを自分たちの業務にも生かしていくということができるようになったという点で、それは大きな変化だと思っています。
中島:
普通に考えると共同化するにあたっては3行で色々相談しなければいけないので、時間がかかるようなイメージもあるんですけど、実際には2017年に当行が共同化して、その翌年にはフィンテック共通基盤(※)がもう動いていたので、それはやっぱりすごいスピード感で物事を進められるんだなと感じていて、非常に印象に残っています。銀行の経営戦略や営業戦略を進める上でスピード感はだいぶ上がったかなというふうに思っています。
※オープンAPIのプラットフォームであるフィンテック共通基盤では、API技術を活用して銀行の基幹系システムの機能のオープンAPI化を図り、FinTech企業などの外部システムとの安全な連携を実現しました。
森下:
千葉銀行さん、第四銀行さんと一緒に仕事させていただいた若手のメンバーが、共同化プロジェクトを通じて成長してくれたなと思っています。今ではシステム部門を引っ張って行ってくれる存在になっていますので、共同化の効果はそういうところにもあったのかなというふうに思っています。
基幹系システムの共同化は各行に様々な効果を生んでいます。
中島:
機関投資家などの投資家の皆さんは色々な共同化のスキームを見る中で、実質的に成果が出ているのは「TSUBASAアライアンスだけだ」とおっしゃっていただいている方もいますし、やっぱりTSUBASAアライアンスは非常にうまく機能しているのかなと思っています。
【TSUBASAアライアンス】地域とともに未来へはばたく アライアンス10周年記念映像