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2021年10月、創立80周年を記念した年史の制作が決定し、編纂作業を開始しました。2014年3月に『千葉銀行70年史』を発刊してから、さほど時を置かずして正史を編纂するに至った背景には、コロナ禍で一変した価値観や生活様式によって、当行にとってもビジネスモデルの転換期となるかもしれないこの時代の「いま」をできる限り詳細に記録しておきたいとの想いがありました。
企画・構成、資料収集、原稿執筆、編集などの工程はすべて年史編纂担当が中心となって進めました。収集した資料は多岐にわたり、なかには本店の移転や機構改革等で散逸してしまったものもあったため、確認作業に相当の時間を要しました。また、執筆にあたっては、経営戦略や各種施策の背景にある時代の潮流や経済情勢にも触れるよう努めたほか、既刊年史をリライトするうえでは歴史認識を改めて見直しました。外部のライターを起用せず、ひとりで文責を負うことの不安はありましたが、佐久間会長をはじめとする役職員や、ちばぎん総合研究所などから多くの助言・指導をいただき、書き上げることができました。
執筆作業を振り返り、あらためて当行が辿ってきた80年の重みを感じるとともに、企業もひとりの人間と同様に高みを目指して挑戦を続け、ときに失敗も経験しながら成長していく存在であることを再認識しました。読者の皆さまには、業績の推移だけでなく、首都圏に地盤のある地方銀行としての特性や、創立以来弛みなく続く地域とのかかわりに着目しながら読み進めていただくと、当行をより深くご理解いただけるものと考えています。また、今回、佐久間会長と米本頭取には銀行経営をテーマにご寄稿いただきました。寄稿文を通じて、おふたりの経営者としての思想やビジョンといったものが読者の皆さまに伝われば幸いです。
完成した『千葉銀行80年史』は、社会のデジタル化や時代のペーパーレス化にあわせて、書籍ではなく、Webサイトで一般公開することとしました。デジタル年史としてWebならではのデザインや機能を多く取り入れ、ユーザビリティを意識したサイトの構築を目指しました。
資料の提供やインタビューなどでご協力いただいた本部各部、営業店、関連会社、清風会の関係各位、編纂作業全般にわたって多くの助言を頂戴し、また、Webサイト制作にあたっては当方の細かい要望にも一つひとつ丁寧にお応えいただいたTOPPAN株式会社・TOPPANエッジ株式会社のスタッフの方々に厚くお礼申し上げます。
この『千葉銀行80年史』は、当行にとって初めてのデジタル企業アーカイブとなります。グループ役職員はもとより、多くのステークホルダーの目に触れ、本サイトをきっかけに当行のファンがひとりでも増えてくれれば年史編纂に携わったものとして望外の喜びです。
2024年1月
経営企画部 80年史編纂担当
幸田 賢二
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