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銀行業務の複雑化や業務量の増加に対応するため、1987年2月に次期システム準備室を設置して第3次オンラインシステム※18の開発準備に着手した。同年10月にはシステム開発部に改組し、1992年度の稼働開始に向けて本格的な開発を開始した。同部に開発人員を逐次投入し、外部要員も加わって、最盛期には総勢約700名の大所帯となった。
また、1989年11月には新たな電算センターの建設も決まった。千葉市緑区おゆみ野の約2万4,700㎡の敷地に、6階建ての電算棟、3階建ての事務・厚生棟を建設する計画で、1990年3月に着工、翌年10月に竣工した。「おゆみ野センター」と命名した新電算センターは、免震床や高度なセキュリティシステムを採用し、周辺の環境にも配慮した設計であった。
1990年10月からは営業店端末を新端末機(FBT)に切り替える作業に着手し、1992年2月に全店への導入が完了、同年3月には個別プログラムの開発も完了した。同年5〜12月にかけて最終テストを実施し、1993年1月4日に第3次オンラインシステムが稼働した。
その後、処理能力の向上、コンピュータ西暦2000年問題への対応などを目的として、1997〜1999年にかけてハードウェアや基本ソフトウェアのシステム更改を行った。
1997年3月、全営業店・本部のパソコンとホストコンピュータを回線でつなぐ「営業店LAN(Local Area Network)」(愛称:ひまわりネットサポート君)の構築が完了した。接続したパソコンは営業店側が約400台、本部側が約200台であった。これにより、営業店ではリストアップや計数資料の出力・加工などが短時間で処理できるようになり、営業と事務の両面で効率化が図られた。
1999年3月には、本部各部が発刊する紙の通達・通知を営業店LANへの掲載に切り替えたほか、2006年4月には事務基準も電子化し、「e-KIJUN」として営業店LANに掲載した。
なお、「ひまわりネットサポート君」は、2006年10月に「ひまわりネットBizAssist」、2017年10月に「BizAssist Plus」とバージョンアップを重ね、現在に至っている。
2001〜2002年にかけて、営業店端末機器等を営業店システムとして全面更改した。新システムは、パソコンなど汎用の端末機器に、勘定系の事務処理機能、イメージ処理機能、印鑑照合機能などを搭載し、同一端末でさまざまな業務を統合的に処理することができるため、営業店事務の合理化に大きな効果があった。
このとき設置した機器は、金融端末機820台、パソコン900台、現金入出金機230台、スキャナー730台、プリンター500台にのぼった。また、営業店システムと併せ、融資業務管理システム※19とCRM(顧客情報管理)システム※20も導入した。
※18 第3次オンラインシステム
主に1980年代後半から1990年代前半にかけて実施された銀行業務のオンライン化の第3段階のこと。情報系システムへの勘定系システムデータの取込みのほか、国際業務・市場業務・経営管理など総合的なネットワーク整備が行われた。
※19 融資業務管理システム
融資情報をデータベース化し、融資案件の登録から融資稟議書・協議書の作成、決裁までのワークフローを営業店端末上で行うシステム。
※20 CRM(顧客情報管理)システム
CRMはCustomer Relationship Managementの略で、全チャネル(店頭、渉外、テレフォンバンキングなど)の顧客情報を一元管理し、営業活動の効率化などに活用されるシステム。