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金融機関による預金獲得競争が激しくなるにつれ、各行はPRに力を入れるようになっていった。当行も1964年1月、業務推進部に広報課を新設して積極的なPR活動を開始した。その内容は、全店統一ディスプレイ、商品ポスター、各種パンフレット、手帳・カレンダーなどの頒布品、新聞・雑誌広告、自主制作映画など多岐にわたった。
1964年2月には企業イメージの浸透を図るため、新たに「ひまわり」をバンクフラワーに制定した。太陽に向かって咲くひまわりに躍進する当行の姿を重ねた。これ以降、通帳や名刺などにひまわりのデザインを取り入れ、「千葉銀行=ひまわり」のイメージの定着を図った。
当行は、地域社会への奉仕活動にも積極的に取り組んできた。1964年から実施している千葉県赤十字血液センターへの集団献血では、日本赤十字社から度々感謝状を受けている。
1966年には「小さな親切」運動の千葉銀行支部(現・ちばぎん支部)を結成し、役職員・OBらの募金活動によって、現在まで被災地や歳末助け合い運動への寄付、社会福祉施設への車いす寄贈などを行っている。また、1968年には、創立25周年記念事業の一環で、千葉県対がん協会に胃集団検診車「ひまわり号」を寄贈した。
千葉市中央区中央1丁目(現在の「千葉中央ツインビル1号館」が建つ場所)にあった千葉銀行創立時の本店は、1925年建築の旧第九十八銀行の本店を引き継いだもので、数次の増改築を行ってきた。業容が拡大し、機械化や事務の本部集中を進めるなかでスペースが不足するようになったことから、1968年、5年後の創立30周年に合わせて市内の千葉港地区に新築移転することを決定した。
千葉港は海岸の埋め立てによって整備された地区で、本店建設地の隣地には1970年に千葉市役所が移転するなど、千葉市の新たな中心地として発展が期待された。2代目本店は、1971年3月から約2年の工期を経て1973年2月に竣工し、3月12日から営業を開始した。
1973年3月、当行は創立30周年を迎え、新装なった本店大ホールで3月3日、4日の両日、落成祝賀会を兼ねた記念式典を開催した。また、取引先、株主、地域社会への感謝の意を示す記念事業も展開した。